東広島市志和町から見る地域課題

今日は東広島市地域づくり推進課が市民協働のまちづくりのために開いている「まちづくりカフェ」(東広島市のページ)にスタッフとして参加してきました.

東広島市内の各地で行われているこの意見交換会は今回,志和町で行われました.

 

かくかくしかじかで突然関わらせていただくことになったのですが,とても良い機会になり,様々な課題を知ることができたので,今回はそのことを伝えようと思います.

 

今回の「まちづくりカフェ」では,志和町の方々と,私たちスタッフが複数のテーブルに分かれ,三回メンバーの入れ替えをしつつ,「地域の担い手をどのように得るか」というテーマのもとで,意見を出し合いました.

 

私のテーブルでは初めに載せた画像のような意見が出ました.(字が汚くてすみません...)色はそれぞれのメンバーで分けており,黒→青→ピンク→緑の順でメンバー入れ替え後の内容です.

 

 

主に出た論点は,“若い人をどうやって獲得するか”でした.

 

地域には町内会などの様々な組織がありますが,忙しさ等あり,就労している世代はあまり入っていません.そもそもそのような会がたくさんあり(PTAや青年会やお祭りの実行委員など),一度足を踏み入れてしまうと二度と戻れなくなってしまうような,雰囲気を感じます(個人的見解).

参加する人は少ないのに,役はたくさんあるため,やる気のあるおじちゃんが色々兼任していることも多いようです.

 

んー,それぞれの組織は地域の人にとっては必要なようですが,正直,個人的には,それぞれの組織が何をゴールに活動しているのか見えずらい.

 

組織を動かす以上,ビジョンの共有は必要だと思うのですが,それがなされていないため,外に存在価値を発信できていないのではないか,と感じます.

 

 

結局私たちのグループでは,小学校跡地と耕作放棄地から宿泊施設を作るべきという案を出したのですが,若い人が来ても受け入れる組織が整っているかが重要だと思いました.

 

 

さて,今回伝えたいのはここからです.

志和町には,若い人が増えずらい,行政上の地域課題があります.

 

  • 調整区域

東広島市の都市計画において,農業集落ゾーンに位置付けられている志和堀地区では,田園を中心とした景観を守るために,土地利用が制限されています.(出典:農林水産省

 

地域に住み続ける人を増やすには雇用を増やしたり,住みやすくするためにショッピングセンターを建てる必要がありますが,企業等が建物を建てることが出来ない.

そもそも志和に帰ってきて家を立てたくても立てられない.といった現状があるようです.

 

畑などを持っていても,高齢化によって放置している方が多いようで,住みにくい地域からは街にどんどん人が流れている状態で,住民の方達は,それぞれの土地を売って,人を増やすために工場を呼ぼうとすでに動いていました.

地権を持っている人の署名を集めて役場に持って行き,要望を出したようです.

 

すると次の問題が出て来ました.

  • 第1種農地

志和のこの地域は,調整区域以前に,農林水産省から第1種農地に指定されており,工場を誘致するという要望は叶いませんでした.

農林水産省の農地法に基づく農地転用許可制度によると,第1種農地の転用は原則不許可とのこと.(出典:http://www.maff.go.jp/j/nousin/noukei/totiriyo/t_tenyo/)

 

 

これらのことから,少子高齢化で農業が出来ず,人を求めている地域としては,工場などを建てようと活動しているが,より大きな,市や国の視点でみると,守るべき重要な農地である,といった状況です.

 

これがミクロとマクロのギャップですね...

 

 

 

…いや,新しく建てずとも,空き家からアプローチできるんじゃない?

志和町にも空き家があり,そこに住んでもらったら良いじゃない,という方法もあります.

 

しかし,これにも課題が.

 

  • 仏様問題

空き家といっても持ち主がいます.

すると,住んでいなくても持ち物がおいてあります.

ほとんどの持ち物は,使う人がいなければ問題にならないと思うのですが,仏壇は別のようです.先祖がそこにいる,という場所へのこだわりがあるため,移動させることに抵抗があります.するとやはり,お盆などには家族でお参りに帰って来たいため,人にいてほしくないという思いがあり,空き家は空いたままになります.

 

よく無宗教と言われる日本ですが,れっきとした信仰があるようです.

 

しかし,お坊さんに,動かしても問題ないよ,と言われても頑ななのですから,信仰というのかはわかりませんが..

 

 

地域の問題を解決しようとする時,地域の行政,国の行政,そして,宗教や自然など,様々な事柄が複雑に絡んできます.

また,忘れてはならないのが,人々の想いや感情.これらがどんどん物事を複雑化させていきます.

 

小さな町でもこれですから,世界を良くしようと思うと大変です.

 

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今回伝えたかったことは,問題は複雑な要因を孕んでいる,ということです.

私がそれを痛感しまくったのはミャンマーでの出来事でしたが,すぐそばにある志和という地域でもそれは同様でした.

 

個人的には,志和の良さである農業から,人がどんどん増えてくようなまちづくりが良いなあ,と思っていますが,今後どうなっていくのでしょうか.

 

聞いたところによると,徐々にではありますが,空き家移住も増えているそうです.(5年で6人だったかな…)

そして,それは農業をするためなそうですから,志和の畑の美味しい作物が,志和を救ってくれるのではないか,と期待しています.

 

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